2011/06/09

2011-06-09:シロモジ



庭をどうしていこうかと考えていたころのことでしょう。
「“ヤカラメ”を、うちの庭の基調になる樹にしようや」
姉が言ったとき、家の人たちはほとんど「?」だったそうです。
特にじいちゃんは、“ヤカラメ”はうちの山にたくさんあり、
むしろ伐採して処分してやりたいと思っていたくらい、とのこと。
嬉々としている姉を見て、「!???」だったろうと想像します。

“ヤカラメ”ことシロモジを姉が好きなのは、
樹型も葉っぱも、カタチや色がキレイというのが主な理由。
カエデのような薄手の葉っぱは
紅い色をして誕生し、紅葉のころ黄色く色づきます。
少し丸みを帯びながら3つに分かれた葉のカタチもいい感じ。
山の中で盛っているのでしょうが、それにしても洗練された容姿です。
育つにつれ、「案外キレイな」とまんざらでもない反応を示す
じいちゃんを見て、姉は「ほらね」と得意顔なのです。

そんなわけで、うちにはシロモジがいくつもあります。
花も複雑な形状や構造で咲くそうです。
葉っぱには少し油分があるんでしょうか。
はじかれてツルンとなっている雨露にも趣あり、です。


シロモジは、クロモジの対比としての名称です。
(クロモジは高級楊枝などで使われてますね)
温暖な低い山でよく見られるらしいです。
クスノキ科の落葉低木で、枝は強靭、
杖などに利用されていたこともあるそう。
“ヤカラメ”という通称名は、「輩め!」という感じが、
じいちゃんの話からして察するところですが。

2 件のコメント:

  1. クスノキ科の落葉低木は個人的に興味があります。
    この木は私の実家の岡山ではあまり見かけません。
    私が気付いていないだけなのかも知れませんが・・・。

    同じ仲間のダンコウバイなら、山間部の特に石灰岩地帯において頻繁に見かけます。
    秋になると美しく黄葉します。

    もっと雪深い地域ではクロモジ、オオバクロモジも見られます。

    ちなみに、クロモジは現在実生で育てています。
    日当たりが良い庭なので、去年の落葉期にはオレンジ色に紅葉しました。

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    1. 2年たった今ごろになって、ようやくコメントに気がつきました。
      コメント、ありがとうございます。

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